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【身近なものを使った火おこしのやり方】うまく火をおこすコツとは?

災害時には、ガスや電気、水道などが何日も使えなくなることも・・・。自分たちの力で火をおこさなければならない状況になるかもしれません。では、一体どうやって火をおこせばいいのでしょうか? 東京ガス「ガスミュージアム」での防災イベントで行われた、火おこし体験の様子をご紹介しながら、身近なものを使った火おこしの方法やそのコツをお伝えします。

最終更新日:2024.2.28

目 次

火おこしのやり方、知ってる? 災害時に役立つ火の扱い方とは?

「災害時に役立つ火の扱い方」体験の様子

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2019年11月24日に東京ガス「ガスミュージアム がす資料館」(東京都小平市)にて開催されたイベント「アウトドアから防災を学ぼう!」では、いざという時のために役立つ、さまざまなプログラムが実施されました。

その中でも親子連れの方がたくさん参加されていたのが、身近にある材料で「災害時に役立つ火の扱い方」を体験できる、東京ガスの火育プログラムでした。

災害時では、「身体を暖める」「温かい食事をとる」ことが心身の健康を保つためにとても重要になります。火おこしの体験を通して、火のチカラや恵みについて学んだ火育プログラムの模様をご紹介します。

火おこしをするのに適した場所とは?

「災害時に役立つ火の扱い方」体験の様子

Tokyo Gas Network

まずは、火をおこす時の「安全な場所選び」について。

火をおこす場所選びには、次の3つのポイントがあります。

1 地面が乾いた場所を選ぶ
火は水に弱いので、乾いた場所を選びましょう。

2 風の強さと向きを確かめる
風が強い時に火を扱うのはとても危険。また、火の粉や煙が飛ばないように、風の向きにも注意。風下に人がいたり、建物がないかを確認しましょう。

3 周りに燃えやすいものがない場所を選ぶ
落ち葉や木、ごみ箱などがある場所は避けましょう。

焚き火に当たる男性

PIXTA

どこでも火をおこしてよいというわけではありません。ポイントをおさえて安全に行いましょう。

【火おこしのコツ】身近なものを使って、火をおこそう

火が燃えるための3つの要素

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火が燃えるために必要な3つの要素があります。空気中の「酸素」と「燃えるもの」、そして「熱」です。「酸素」と「燃えるもの」に「熱」が加わることで火がつきます。ひとつでも欠けると、火はつきません。この3つの量を増やしたり減らしたりすることで、火をコントロールすることができるのです。

そして、火を上手におこし、大きくしていくためのコツは2つ。「燃やす順番」と「空気の通り道」です。

【家にある材料でできる!】火おこしのやり方1

「即席かまど」つくり

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それでは、身近なものを使った火おこしの方法をさっそく見ていきましょう。

まずは、火をおこすための「即席かまど」をつくります。今回は、家にある「鍋」と「金網のザル」を使います。鍋にザルを重ねれば、即席かまどの出来上がり。重ねた鍋とザルの間に空気の通り道ができて、効率よく火が燃えます。

【家にある材料でできる!】火おこしのやり方2

火起こしの道具

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今回用意した材料は、新聞紙、割り箸、輪切りの木、牛乳パック、そして割り箸の先に布製ガムテープが巻いてある謎の旗のようなもの。

火を燃やす順番は、「燃えやすいものから燃えにくいものへ」です。薄くて燃えやすい新聞紙、割り箸、輪切りの木の順番で燃やしていきます。

【家にある材料でできる!】火のおこしのやり方3

新聞紙を縦に切る

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新聞紙は半分に、それから4分の1に切ります。新聞紙は縦に切ると、きれいに切れますよ。それを一度クシャクシャに丸めてから元に戻し、軽く雑巾を絞る要領でまとめます。

新聞紙を固く絞る

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新聞紙は、絞り方で燃えるスピードが変わり、固く絞ると長く燃えます。まず材料の中で一番燃えやすい新聞紙を一番下に置きます。

【家にある材料でできる!】火おこしのやり方4

新聞紙から割り箸へ火が燃え移るようにセットする

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次に割り箸です。空気が入りやすいように、隙間をつくりながら置いていきます。新聞紙から割り箸へ火が燃え移るようにセットしていきます。

【家にある材料でできる!】火おこしのやり方5

輪切りの木をセットする

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最後は、輪切りの木をセットします。災害時は壊れた家具や建具などを燃やすこともありますが、今回は輪切りの木を使いました。

【家にある材料でできる!】火のおこしのやり方6

点火棒

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そして、ここで登場するのが、謎の旗。その正体は、火をつけるための「点火棒」です。布製ガムテープの粘着部分には燃えやすい成分が含まれているため、火力が強く、風が吹いても消えにくいそうです。

点火棒に火をつけて点火する

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点火棒に火をつけて、新聞紙に火を移せば、即席かまどの中で火が燃えます。火が消えそうになった時などに入れる補助燃料として使えるのが、牛乳パック。

牛乳パックはパラフィンワックスでコーティングされているので、よく燃えるんです。使う時は、小さくちぎって入れていきましょう。

火おこし体験後のお楽しみは・・・

フリーズドライのリゾット

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今回は、おこした火でお湯を沸かし、お湯を注ぐだけで簡単に調理することができるフリーズドライのリゾットをつくりました。火おこしから自分たちで行い、味わうリゾットは格別! 皆さんおいしそうに召し上がっていました。

火おこし体験は、用意しておいたバケツの水で火を消し、手をかざして火の熱がなくなったことを確認して終了です。表面が消えているように見えても、中で火種がくすぶっていることがあるので、水につけて完全に消火することが大切です。

火おこし体験を楽しむ子ども

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火おこしの過程では、注意点をしっかりと守って取り組む子どもたちの生き生きとした表情が印象的でした。火の動きを見守る眼差しも真剣そのもの。

火おこしを終えてから頬張る温かいリゾットに、子どもたちの笑顔が会場にあふれていました。火を扱う危険性を知るとともに、達成感も味わう一日になったようです。

次世代に伝えたい! 東京ガスネットワークの「火育」とは?

ろうそくを見つめる子ども

Tokyo Gas Network

東京ガスネットワークでは、長年火とともに歩んできた企業として、2012年より「火育」に取り組んでいます。次世代を担う子供たちが、火について学び、正しく扱い、そして火がもたらすさまざまな恵みを楽しむ体験を通して、「災害時に生き抜く力」と「生活を豊かにする力」を育むことをめざしています。

明治の暮らしが分かる! 大人も楽しい「ガスミュージアム」

ガスミュージアム外観

Tokyo Gas Network

今回イベントを行った東京ガス「ガスミュージアム」では、明治から現代に至るまでのガスの歴史を楽しく学ぶことができます。明治時代以降の生活を支えたガス機器類を常設展示していますし、「明治錦絵」も約400点収蔵しています。

毎日当たり前のように使っているけれど、普段あまり意識することのない「ガスの火」にまつわる展示を【入館無料】で気軽にご覧いただけます。

※臨時休館している場合がございます、下記からご確認ください。

おわりに

火を扱うことは、簡単なことではありません。正しい知識と技が必要です。ただ、必要以上に怖がる必要もありません。火の正しい扱い方を身につけて、いざという時のために、火を味方につけたいですね。

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公開日:2020.1.15

最終更新日:2024.2.28

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